香り立つような、一冊。



長い時間、パソコンを前にしていて
はぁ〜っと深呼吸したくなるタイミングに
開いてみる一冊があります。


「日本の香りと室礼」八坂書房



著者の宮沢敏子先生のもと
今年も何度かプライベートレッスンにて
学ばせていただいています。

高輪の宮沢先生のお教室 → 香り花房


大陸から日本へと伝えられた
様々な香料たち。


渡来したばかりの仏教の
特別な儀式のためにのみ使用された
大変貴重な香料は

その後、唐の高僧・鑑真和上によって
「調合」の処方が伝えられます。
今まで香ったことのないような
優雅なその芳香は一瞬にして
当時の人々の心をとらえてしまいます。

↑こちらは、宮沢先生のお教室で作成した「桜の平薬」という掛け香です。



その後、平安貴族による
「薫物調合」の流行によって
日本らしい「香」の文化が
花開いていきました。


その後も歴史とともに
さまざまに変化変容しながら
日本人の暮らしに
弛まなく寄り添ってきた、「香」。


書籍を眺めていると、一瞬にして
平安時代にタイムトリップしたよう。


宮沢先生が綴る
美しい日本語からも香り立つような
雅な一冊です。